2017.01.06
肩関節インピンジメント症候群 施術例
肩を上げていくとき、ある角度で痛みや引っかかりを感じます。夜間痛を訴えることもあります。肩を挙上するとき、あるいは挙上した位置から下ろしてくるとき、ほぼ60-120°の間で特に強い痛みを感じることがあります。骨形態の個人差として肩峰がもともと下方に突出している場合や加齢変化として肩峰下に骨棘ができた場合のほか、投球動作など腕をよく使うスポーツ選手にも発症します。
「最近テニスのサーブの時に痛みが走る」という16歳の男子高校生の場合
テスト明けから部活を再開して、サーブの練習をしていたら肩が痛くなってきたそうです。
スマッシュでも痛みを感じ、ひどい時は日常生活で腕を上げる動作も痛い状態です。
他に痛い所はないのかと訪ねてみたところ、肩が痛くなる前に肘も痛くなっていたそうです。いわゆるテニス肘というものですね。
今回の原因はテスト勉強で運動から離れていて机にずっと座っていたことによって姿勢が崩れ、体幹が入っていない状態で動くと、腕を上げる時に、腕の骨と肩甲骨の間に腱板(棘上筋)が挟み込まれ、繰り返して刺激が加わると浮腫や出血が起こります。安静にするとこの変化は正常に戻り症状は軽快しますが、動作の反復によっては症状の再燃を繰り返して慢性化します。進行すれば、時に腱板の部分断裂となったり、 肩に骨の棘ができたりして痛みがなかなかとれなくなることもあるのでしっかりとした根本治療が必要になります。
インピジメントの原因は一言でいうと姿勢にあります。インナーユニット(体幹)の機能低下から姿勢が崩れ、首が前に出るような形になります。首からの神経が上手く肩に伝達せず、前鋸筋、広背筋の機能が落ちます。あとは猫背のような状態で肩を巻き込んで腕を上げようとすると、それだけで棘上筋を挟みやすいに状態になります。
ただテストで少し休んだくらいで筋肉はそうそう衰えるものではありません。筋力検査をして力の入り具合はいまひとつでしたし、、お母さまがおっしゃるには元から姿勢が悪かったようです。
「サーブ、ストロークなどショット全般の威力やコントロールが上がった!」
初回の状態は腕を90°くらい上げた所で痛みが走り、そこを過ぎると痛みなく上げれるといった状態でした。治療の方は深層筋膜リリースを行っていきました。患部の部分に関しては超音波とハイボルテージという電気をコンビネーションして流していきます。それによって腱板をゆるめて痛みを抑えていきます。更にコンプレッションリリーステクニックによって肩周りを筋肉を緩めて肩を動きやすい状態にします。PNF施術をインナーユニット(体幹)と前鋸筋、広背筋に当てて、肩甲骨の動きを取り戻していきます。全体の姿勢が良くなれば胸がはりやすくなるのでインピンジメントが起こりにくくなります。
一回の治療でも痛み無く腕を上げられるようになりました。しかし時間がたてば戻ってしまいます。それは正しい身体の動きを頭が覚えていないからです。それを覚え込ませるためにまずは週に3回一ヶ月通って頂きました。この頃には痛みはほとんど出ず、満足にPLAY出来ていました。
ただ姿勢の方が改善しきれていなかったので一ヶ月に週に2回のペースで通って頂きました。
2ヶ月の治療を終えて
「肩が痛くなくなったし、前からちょくちょく出てた肘も最近全然痛くならないです。部活での体幹トレーニングも楽にこなせるようになってそれのせいかサーブ、ストロークなどショット全般の威力やコントロールが上がった!」と喜んでました。今後も充実した部活動をしていって欲しいと思います。
今回はテニスでしたが、野球、バレーボールなど腕をスイングするスポーツにインピンジメントは出やすいです。いずれにしても発症の原因は姿勢の崩れから起こるので身体全体の根本改善が必要になります。
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