2017.01.19
前十字靭帯損傷 施術例
膝関節を構成する大腿骨と脛骨を安定させる4つの靭帯のうち「前後の動き」「ひねりの動き」に対してストッパーの役割を果たすのが前十字靭帯です。
前十字靭帯損傷は大きく「接触型損傷」と「非接触型損傷」とに分けられます。
接触型損傷はラグビーやアメフトのタックルなど大きな外力を直接受けた時に起こるものですが、前十字靭帯損傷の多くは、ジャンプの着地や急激なストップ、ターンなどの動作でバランスを崩した際に損傷する非接触型損傷であると考えられます。
ママさんバレーの試合中、ジャンプの着地で痛みを感じた48歳女性の場合
来院されたとき、すでに受傷から3ヶ月が経過しており、整形外科に通いながら軽いリハビリを行い、手術のタイミングを待っている状態でした。
前十字靭帯損傷の症状としては、疼痛、腫脹、可動域制限などがありますが、ある程度、急性期を過ぎれば疼痛や腫脹は軽減されます。しかし、気をつけなければならないのは「前十字靭帯不全膝」という状態です。
前十字靭帯が機能していないまま日常生活を送る事で半月板や軟骨、膝周囲の筋に負担がかかり、変形性膝関節症への進行を早める状態となります。
こちらの女性はママさんバレーの復帰はもちろんお仕事でも歩き回ることが多かったため、いまの状態のまま日常生活を送っていると近い将来確実に変形性膝関節症となってしまいます。
それを防ぐ為には手術はもちろん、日常生活に復帰するためのリハビリ、ママさんバレーに復帰するためのリハビリを正確に行うことが重要となります。
大きな病院の整形外科ではなかなか患者さん一人一人に細かいリハビリのアドバイスはできませんが、当院では患者さんのパーソナルトレーナーのように、現時点でのメニュー、二週間後に予定されるメニュー、自宅でできるメニューなど、細かくご指導させていただきます。
そのようにして始めたリハビリですが、手術明けで初めて来院されたときは膝ちガチガチのサポーターをつけ、曲がりが約100°、膝周囲全体に痛みと腫れぼったさがあり、膝を完全に伸ばすことも難しい状態で両腕ともに松葉杖をついていらっしゃれました。
8ヶ月でジャンプ動作、試合復帰…「まさかバレーに復帰できるなんて!」
この頃患者さんはバレーへの復帰はとても考えられない。とおっしゃられていましたが、およそ8ヶ月後にママさんバレーの大会があるということで、そこでの復帰を目標にリハビリの計画を作成しました。
患部の疼痛抑制に始まり、コンプレッションリリースにより膝周囲の筋(大腿四頭筋、膝窩筋、ハムストリングス)の拘縮を取り除くことはもちろん、PNF施術により患部に負担をかけない体幹を使った正しい体の使い方を覚えることを行っていきました。
さらには再発を防ぐためにバランスボードやバランスシューズなどを用いて競技中の特徴的な動きやスポーツ、日常生活での動きの質を高めるリハビリを行いました。
内容としては、1ヶ月で屈伸がかなり改善され、3ヶ月で軽くジョギング、6ヶ月でレーシーブなどボールを使った練習、8ヶ月でジャンプ動作、試合復帰。となりました。
リハビリ中、地味な動きが多い事に少し不満もあったようですが(笑)トレーニングを積み重ねていくにつれ、ご自身で感じる動きはもちろん、チームメイトにもわかるくらいプレイヤーとしての変化が出てきたそうです。
以前よりブロックがしっかり当たる。
サーブレシーブが低い位置で安定して捕れるなど、直接膝と関係ないような部位まで良い影響が出てきました!
そうして迎えた復帰戦はチーム全体の調子が良くなかったこともあり二回戦敗退となりましたが、半年前の「とてもバレーに復帰するなんて考えられない」状態から確実に身体を変えることができたと思います!
大事なことは怪我の程度、ライフスタイルに合わせて確実に取り組むべき治療を紹介すること。
人それぞれ違うゴールに向けパーソナルに寄り添っていけることだと思います!
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